Health Crisis
Health Crisis
2020年9月、国際赤十字・赤新月社連盟は「異常気象と新型コロナウイルス感染症(Climate-relatedextremeweathereventsandCOVID-19)」と題したレポートを発表しました。
コロナ禍においても、気候変動によってもたらされる洪水や飢餓、台風の被害を受けているのは、少なくとも5160万人と報告しています。
新型コロナウイルス感染症の広がりにより、異常気象に関連する災害で支援を必要とする人の数が増加しているだけでなく、緊急対応や治療を妨げる要因にもなっています。
また分析により、2020年に発生した異常気象(uniqueextremeweatherevents)に関連する132の災害のうち、92の災害が新型コロナウイルス感染症と並行して発生し、対応が必要になっていることが章かになっています。
過去10年間に起こった災害の83%は、洪水、暴風雨、熱波などの異常気象などによるもので、これにより41万人以上が死亡し、17億人が何らかの被害を受けたという驚異的なスケールの影響が明らかにされています。またそうした気候変動による災害の影響を受けやすい国々は、その予防や対応のための十分な資金を持たないため、具体的な対策を講じるにも限りがあるとしています。
さらに同報告では、未だ予断を許さない新型コロナウイルス感染症の世界的まん延に加え、今後10~30年間の気候変動がもたらす災害リスクと、人口減少、食料問題などの問題にも言及しています。
出典:、国際赤十字・赤新月社連盟/新型コロナウイルス×気候危機
https://www.jrc.or.jp/international/news/201202_006466.html
Climate Crisis
Climate Crisis
気候変動は、気温および気象パターンの長期的な変化を指します。これらの変化は太陽周期の変化によるものなど、自然現象の場合もありますが、1800年代以降は主に人間活動が気候変動を引き起こしており、その主な原因は、化石燃料(石炭、石油、ガスなど)の燃焼です。
気候変動を引き起こす温室効果ガスの例には、二酸化炭素とメタンがあります。これらは、例えばガソリンを使用して自動車を運転したり、石炭を使用して建物を暖房したりすることで発生します。
土地を開拓したり森林を伐採したりすることによっても二酸化炭素が放出される可能性があります。
メタンの主な排出源は、ごみの埋立地です。主な排出分野は、エネルギー、工業、輸送、建物、農業と土地利用で、排出量は増加し続けています。
その結果、現在の地球は1800年代後半と比べて1.1℃温暖化しました。過去10年間(2011~2020年)は観測史上、最も気温が高い10年間となりました。
気候変動に対する多くの解決策は、私たちの生活を改善し、環境を保護しながら、経済的利益をもたらすことができます。
私たちには、国連気候変動枠組条約やパリ協定など、前進の指針となる国際条約もあります。排出量の削減、気候による影響への適応、ファイナンスの調整という3つの分野で行動が求められます。
出典:国際連合広報センター・気候変動
https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/climate_change_un/what_is_climate_change/
Food Crisis
Food Crisis
気候変動によって世界では食料へのさまざまな影響・問題が指摘されており、トウモロコシをはじめ、小麦、大豆、米など主要な穀物の収穫量の低下に加え、畜産物や魚介類の収穫量も大幅に変動することが見込まれます。
2016年、国連農業機関(FAO)が発表した世界食糧農業白書によると、気候変動が収穫量に及ぼす影響は作物や地域によって差があり、地域によって収穫量の著しい低下や変動が予想されています。
気候変動への対策が不十分な状況が続くと、2100年の穀物収穫量は気候変動が生じない場合と比べて、トウモロコシで20〜45%、小麦で5〜50%、米で20〜30%、大豆で30〜60%も減少するという推計もあります。
日本においても、米の品質低下や収穫量の減少、サンマの回遊ルートの変化や果物の着色不良などが、現時点で報告されています。
こうした食料問題を解決するには、気候変動がこれ以上進行しないよう、温室効果ガスの排出削減は人類にとって必須の取り組みであるはずです。
出典:COP27 気候危機と記録的な飢餓の年
https://ja.wfp.org/stories/cop27-qihouweijitojiludenajienonian